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「揺れなし」津波警報に東海地方の危険地域に危機感(2006年11月16日)

15日、千島列島沖で発生したマグニチュード7.9の地震で北海道地方に出た津波警報は、ほとんど地震の揺れを感じない状況で出されたものでした。この津波は、東海地震や東南海地震などで津波被害が想定される東海地方の課題を浮き彫りにしました。

15日夜、千島列島沖で発生したマグニチュード7.9の地震では、北海道から東海地方の広い範囲に津波警報や注意報が出され、約13万人が避難指示や避難勧告の対象になりました。この津波の影響で16日になって、三重県大紀町錦地区など、三重県の沿岸部では、潮位が40センチから1メートル近く上昇し、県が注意喚起を行ないました。東海地方の沿岸部は、東海・東南海・南海地震が発生した場合、津波で大きな被害が想定されています。三重県の場合、県の想定では死者は最大で6000人にのぼるとされています。熊野灘の入り江に面する大紀町錦地区。1944年の東南海地震のとき錦地区は約6.5メートルの津波に襲われ、64人の死者を出しました。東海・東南海・南海地震が起きた場合、津波の高さは約7メートル、津波到達時間は21分と予測されています。町では、津波が来たとき、どの場所からも5分以内に逃げられるように避難所が設けられています。しかし、15日の津波警報を住民の多くが不安な気持ちで見守っていました。15日の地震では、揺れはほとんどないのに「津波警報」が発令されました。テレビを見ていないと「津波警報」に気付かない可能性もありました。北海道などの自治体は防災無線や広報車で住民に避難を呼びかけました。しかし、気象庁が「津波警報」を発令してから自治体が避難勧告を出すまで、早いところでは数分でしたが、中には1時間かかった町もあり、避難対策への課題が浮き彫りとなりました。今回の津波を受けて、大紀町の防災担当者は、「情報の伝達手段は1つではだめで、無線や広報車が使えなかったら歩いて回るところまで考えないといけないと感じた」と話しています。

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